ひみつの飴玉 平岸古本日記

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めがね

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小林聡美・主演 萩上直子・監督 脚本
「めがね」
やっぱり視覚が美味しい映画でした。

「かもめ食堂」
スタッフがかぶるので
二番煎じとか言われているそうですが、
私の読み解きから行けば、
「かもめ食堂」と「めがね」は全く違う
主人公のシュチュエーションなので
違うストーリーであるものの、
対をなす映画であると言ってもいい。
「かもめ食堂」は
3人の女性が
海外に自分の居場所を確保するのに必死であるのだが、
「めがね」は都会の喧騒(居場所)から逃れてきた女性である。
それも1人の女性だけである。
小林聡美演ずるタエコは
「先生」であることや
「携帯」が鳴ることや
「忙しい毎日」からとりあえず、
一歩距離を置こうとしているのである。
しかし、なかなか自分の居場所から抜け出せずに
美しい風景の中
驚き、戸惑うのだ。

ゆっくり寝かせてよ
この音楽はなんなのよ
私は静かに一人でいたいのに・・・。

旅をすることは
その旅先に飲み込まれることだ。
わずらわしいことも
ただ、都会と質を異なるだけで
そこには田舎のわずらわしさも伴う。
短い時間の旅ではそこまで見えないかもしれないが
長期滞在するとなると
様々なことに飲み込まれ
自己が一度細分に砕かれ撒かれた感覚になる。
旅前に思い描いた淡い期待も徐々に喪失していく。
そういった過程を得て、地域の人にやっとなっていく。
旅とは「喪失」の方が多いものである。
もちろん「得る」ことも多いのだが。
喪失しきった先には開放があり
再生がある。

タエコも再生していくのであり
もたいまさこ演ずるサクラもやはり
再生するために
この島に氷をかきに春にやってくるのではないだろうか?

もたいまさこさんが次の作品ではいらないって
田中次郎さんは書いていたけど、
この人がやっぱり笑うと観客も笑うのである。
重要なキーパーソンなんだけど、過ぎるのかもしれない。

小林聡美さんの自然な演技に惚れます。
何も言わなくても、なんだか心が分かるよねえ。

さて、長くなった。
映画館にあったチラシをながめて
うっとり出来ます。

メルシー体操、貴方も一緒にいかがですか?
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by kanazuuu | 2008-01-07 23:22 | 映画